『嫌われる勇気』 内容を要約&まとめ

書評

 

今回は、2013年に出版され、本の売れないこの時代に累計200万部を売り上げた名著、

『嫌われる勇気』についてご紹介したいと思います。

 

この本は、フロイト、ユングと並ぶ心理学の三大巨匠とされている、アルフレッド・アドラーが提唱するアドラー心理学についてまとめた著書になります。

 

本書では、人間の悩みはすべて人間関係である、と断言。

悩みを解決させるためには承認欲求を捨てなければならない!と強く主張しています。

 

自分に自信が持てない、劣等感が消えない方にぜひ一度読んで頂きたい一冊になっています。

 

本書の結論は、冒頭でもお話しした通り、

『人間の悩みは全て人間関係』である、という事です。

 

いやいや!

人間関係以外の悩みだってあるだろ!

適当なこと言ってんじゃないよ、ぼんちゃんよぉ!

 

と火山噴火並みの勢いで怒り出す方もいらっしゃると思います。

 

そこで今回は、全部で3,000ページになる本を、本書の内容に触れつつ、僕の経験からお話しできるポイントを3つに絞ってお伝えしていきます!

ではいきましょう!

 

目的論

 

本書で強調してお伝えしたい3点のうち、1つ目が『原因論ではなく、目的論』という点です。

 

原因論、目的論という聞きなじみのない言葉が出てきましたが、まとめると以下のようになります。

 

名称 説明
原因論

○○だから

△△になった

目的論

■■という目的があるから

△△をしている

 

例題を挙げると、『学校の先生に叱られている生徒』が挙げられます。

原因論の場合、『生徒が何か悪い事をしたから叱られている』と捉えます。

ですが、目的論の場合は、全く違う切り口での見方になります。

目的論の場合は『叱っているのは、先生に何かしらの意図があるから』と捉えるのです。

 

生徒の人物像について指定がなかったので、そこまで深堀り出来なかった方もいらっしゃるかと思います。

例えば、叱られている生徒が不良生徒だった場合。

学校の規則は守らない。登校日数もまばら。成績も赤点ギリギリ。先生の言う事も守らない。

そんな生徒に叱っているとしたらどうでしょう?

叱る事で、『教師』という立場から『相手の意思を屈服させて従わせたい』という意図がある、と捉える事も出来ますね。

 

僕自身、自分の思ったようにいかず、声を荒げて話す事が稀にあります。

でもこの本を読んで考えてみたら、『自分の意思に従って欲しくて圧を出す』という意図があったことに気付けました。

 

目的論についてまとめた記事はこちらから。

目的論の詳しい解説はこちらから

 

課題の分離

 

本書で強調してお伝えしたい3点のうち、2つ目が『課題の分離』という点です。

 

この『課題の分離』という単語、『本書の核』といっても過言ではありません!

この見出しだけは、飛ばさずにしっかりと読んで頂きたいです!

 

そもそも『課題の分離』ってなんやねん!

と悩みすぎて発狂している方の為に説明いたしましょう!

 

課題の分離とは、『これは誰の課題なのか?』という観点から考え方を進める事。

そして、自分と他者の課題に分けて、他者の課題に踏みこまない、という事です!

 

例として挙げると、『自宅での宿題や勉強』が挙げられます。

子供が勉強をせずに、漫画やゲーム、スマホいじりに夢中になっている所を、母親に叱られているところ。

皆さんも経験あるんじゃないでしょうか?

実はこのシーンに、課題の分離の要素が詰め込まれています。

 

結論から申し上げますと、『勉強しないのは親の課題ではない』という事です。

 

はっきりと言ってしまいますが、『勉強しなくて困る』のは親ですか?子どもですか?

そう、子どもです。

勉強をしない事が招く結果は以下の2点です。

・成績が悪くなって進路が選べなくなる

・今後の就職先が限られてくる可能性がある

 

こうなって困るのは、親ではなく子供です。

親心としては、心配になったり不安を感じるかと思います。そういう事態になる事がご自身の経験で分かっているのですから。

 

ですが、勉強するかどうかは子どもの課題です。それを親が気にしすぎるとストレスに感じてしまいます。だから切り離して考えるのです。

どうしても勉強させたい、という事であれば、『勉強しやすい環境を作る』事であれば可能かと考えます。

 

他者の課題に踏み込む事がストレスになっている、という事をしっかりと認識しましょう!

 

課題の分離のくわしいかいせつはこちらから。

縦の関係を作らない

 

本書で強調してお伝えしたい3点の最後が『縦の関係を作らない』という点です。

 

僕たちはいろんな組織に所属していますが、その組織の中には上下関係があります。

上司と部下、先輩と後輩、先生と生徒などなど。

 

そういった組織の中で縦の関係を作らない横の関係を作ろう、という事です。

この言葉が意味することは、『承認欲求をゴミ箱に捨てる』という事に他なりません。

 

まず、『上下関係(縦の関係)』と『横の関係』の特徴を比較すると以下の通りです。

 

関係性 特徴

上下関係

(縦の関係)

認められたい

褒められたいという

承認欲求を満たす

横の関係 感謝しあう関係性

 

この違いは、行動によって何を得たいか?という点です。

 

上下関係の場合、『上司に認められたい』とか『同僚に褒められたい』と仕事を続けていると、認めてもらう事や褒められる事、いわゆる承認欲求を満たす事が目的になっていきます。

 

一方、横の関係は、というと褒めたり認めるのではなく、感謝するという事に重点を置いています。

 

認める事と感謝する事の決定的な違いは、上下関係が発生しない事です。

言い方も全然違いますよね。

 

・認める・・・よくやった、やればできるじゃないか、等々

・感謝・・・ありがとう、サンキュー

 

この例を見比べたときに、認める方が上から下に向かって話しているように見えます。

これが、縦の関係を作ってしまう事になります。

 

感謝する方はというと、上から下、のように方向を感じない話し方になっています。

人によっては上から目線で話されることに抵抗を感じる事もありますので、それがきっかけで人間関係のトラブルに発展する事もあるでしょう。

その点、感謝する事で、相手も不快にならず、お互いの関係性を崩さずにコミュニケーションが取れるというメリットもあります。

 

しかも、認める事と感謝にはもう一つ違いがあります。

 

感謝は、誰にでもできるという事です。

ありがとう、と伝えるのに、特別な資格や経験が必要なわけではありません。

気兼ねなく買わせる言葉で、お互いに気分を害しない、素晴らしい言葉ですね!

 

横の関係についての詳しい解説はこちらから。

 

ぼんちゃん’sポイント

 

ここまでの大事なところのみを厳選してお伝えしてきました。

僕個人的におススメのポイントは『今をどう生きるか?』という事です。

皆さんも一度は頭をよぎったことがないでしょうか?

 

今の仕事のままでいいのかな・・・

自分がやりたいことってこれだったっけ・・・

将来が不安・・・

などなど。

 

不安がよぎるけど、すぐに明日がやってきて、忙しさに囚われているうちに時間だけが過ぎていく・・・。

いつしか不安だった気持ちさえ薄れていって、また浮かび上がる。

 

僕は高校を卒業後、地元の工場に入社してからずっとその感覚に悩まされてきました。

ですが、この本を読む事で転職活動に踏み切ったり、前進することが出来ました。

 

1つ目でお話しした目的論の話を少し。

本書では『トラウマをきっぱりと否定』しています。

過去ではなく、これからどうしたいか?とも取ることが出来ます。

 

いろんなきっかけはありましたが、『今、ここを生きる』というワードが、転職活動に踏み出すきっかけの一つになりました。

現状、転職した事が僕自身の幸福度を上げるものだったかは判断できません。

言っても、まだ2年目ですし。

 

ですが、転職した事は僕自身にとって『自分で決めて行動した』事です。

やってよかったと思いますし、成功体験を得られたと感じています。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

この本を手に取ると、『今まで常識だと信じていたものがぶち壊されるような衝撃』を受けます。ですが、その衝撃の後に見えるのは『こう考えればよかったんだ』という新たな視点です。

 

まとめると、

  • 原因論ではなく目的論

  • 課題の分離が重要

  • 承認欲求はごみ箱に捨てて、感謝で横の関係を作る

  • 今、ここを生きる事

 

となります。

 

 

 

本日はここまで。

また別な記事でお会いしましょう!

ではではっ!

 

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