【相手や過去を知る】トラウマを乗り越える『目的論』という考え方

書評

 

おいっす!お疲れさまです。

ぼんちゃん(@bonchan0433)です。

 

あなた自身が気にしている短所があって改善したい、過去の経験が今の行動に影響していると感じる事はありませんか?このままではマズい、けど、どうしたらいいか分からない。

その悩み、逆転の発想で解決させることが可能です。

 

この記事では、2013年に出版され、今なおベストセラーランキングに名を連ねる名著、『嫌われる勇気』で紹介されている『目的論』という考え方について解説していきます。

 

この記事はこんな方におススメです。

・自己啓発本に興味がある

・人間関係で悩んでいる

・読んでみたものの内容が理解しきれなかった

 

過去にネガティブな経験がある方ほど、より効果を実感できる内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

それでは、参ります。

 

原因ではなく、目的から考えてみる

 

まず、本書はフロイト、ユングと並ぶ心理学の三大巨匠とされている、アルフレッド・アドラーが提唱するアドラー心理学についてつづった著書になります。

 

アドラー心理学では、『人の行動に原因はなく、目的がある』と主張しています。

冒頭で紹介した目的論というのは、何かしらの目的に沿って言動している、という意味になります。

 

言葉だけでは、イメージしにくいですよね。日常的な例題を2つ取り上げてみましょう。

 

例題1:帰宅時のシチュエーション

 

高校生のあなたが自宅に帰ると、中学生の妹が母親に叱られているところを目撃しました。

あなたはその様子を見てどう思いますか?

 

さて・・・いかがでしょうか?

この場合、以下のようなシチュエーションが考えられます。

 

・『テストで悪い点取ったから怒られてるのかな?』

・『母親を怒らせるような事をしてしまったのかな?』

 

以上のシチュエーションに共通して言えるのは、『妹に因があったから叱られている』という事です。

アドラー心理学では、この例題のような『原因があるからこうなった』といった考え方を否定しています。

 

ではどのように考えるのでしょうか?

 

『母親は□□という目的があって叱っている』という考え方、着眼点になります。

 

例えば以下のような目的が挙げられます。

 

・自分の言う事を聞かせたいから

・妹の正論に対して上から抑えつけたいから

このように、原因があるから行動しているのではなく、目的があるから行動しているわけです。

別な例を見てみましょう。

 

例題2:夕飯での一幕

 

実はこないだのテストで

赤点がいくつもあって・・・

 

同じく、中学生の妹が、テストの成績が芳しくなかった事を家族の夕飯の時に話したとしましょう。

 

『どうしてちゃんと勉強しておかなかったの!?』と激昂する母親。

『まぁまぁ、次のテストでは赤点を減らすんだぞ?』となだめる父親。

 

家族の中でよく見られる掛け合いだと思います。

 

ですが、この掛け合いの中にもアドラー心理学のエッセンスが含まれています。

 

起こった出来事(妹が赤点を取ってしまった)に対して、両親の反応、目的は以下の表の通りです。

 

立場対応目的
母親声を荒げて怒鳴る勉強させようと押さえつけたい
近所の人からの目が気になるから、最低限の学力がないと困る
父親冷静に状況を理解させる赤点を取るとどうなるのかを知ってほしい

同じ結果を繰り返さないためにどうしたらいいか、気づいてほしい

 

どちらの反応も子供の為を思えばこそ、なのですが難しいものですね。

ここまでの2つの例から、目的が行動を起こさせている、という事がお分かりいただけると思います。

 

暗い過去に縛られない

 

ここまでの内容で、『原因ではなく目的があって行動する』という事がお分かり頂けましたか?

原因と同じような意味合いで、過去やトラウマ、というワードが出てくるかと思います。

 

アドラー心理学では、トラウマの存在をはっきりと否定しています。

こちらもよく聞くシーンを例に見てみましょう。

 

例題:性格

 

僕は昔から一人っ子で暗い性格だったから・・・

友達や同僚ととうまく話せないんだ・・・

 

 

自分の性格が原因で、うまく話せないと悩んでいる男性です。

こんな人を見かけて、周囲の人の反応は多岐に渡ります。話しかけてあげなきゃとか、横目に見て見ぬふりとか。

 

『僕が○○だから△△のような過去に縛られている状態』になっていることにお気づきですか?

 

では、この男性はどうしたらよいのでしょうか?

怒られたり、無視されるかもしれない、といったリスクはあるかもしれませんが、笑顔であいさつをするとか、声を掛ける所から始めていければよいのではないでしょうか?

 

何もすぐにスラスラと会話できるようにならなきゃいけないわけじゃありません。

自分のペースで少しずつ周りと関わっていける雰囲気を作っていければそれでいいのです。

 

同様に別な例題を見てみましょう。

 

例題2:結婚生活

 

去年結婚したものの、父親のDVで両親が離婚してるし

これから幸せな結婚生活なんてできっこないよな・・・

 

 

この男性の例も同じで僕が○○だから△△のような過去に縛られている状態』になってしまっています。

 

同様に、この男性はどうしたらよいのでしょうか?

本当に結婚生活を充実させたいのなら、この瞬間からパートナーを今までよりもっと大切にしていく事が重要ではないでしょうか?

 

ここまで二件の例題を紹介しましたが、『結局、その人がどう捉えるか?』でしかないのです。

この本にはこんな一文があります。

 

『辛い出来事や経験が人格形成に及ぼす影響はゼロではない

 しかし大切なのは、それによって何かが決定されるわけではない』

 

つまり、『何があったか』ではなく、『どう解釈したのか?』という事です。

 

加えて、『自分の言葉を自分の耳で聞く』事によるバイアス(意識の偏り)が起きてしまいます。

結果、実際は劣等感を感じるほどではないのに本当にそうなってしまうのです。

 

筆者の体験談

 

参考に僕自身の経験を少しご紹介します。

幼少期は、口下手で友達も少なく、得意分野については猛烈に話せる、所謂オタクみたいな気質がありました。

 

 

僕は人見知りだし話すのもうまくないから新しい友達なんか作れっこない・・・。

働きだしても、うまくなじめないだろう・・・。

 

そう考えていました。

 

ところが、高校を卒業し、社会人として働き始めたとき、同僚や先輩方のおかげか、2年目には周囲の方々と冗談を交えながら話が出来るようになっていました。

 

4年目になる頃には、自分から声をかけるようになっていました。

今では、転職を成功させ、販売を仕事に選ぶぐらいの変化となり、幼少期を振り返ったときに『ものすごく変わったなぁ』と思います。

 

ぼんちゃん’s Point

 

 

僕がポイントとしてお伝えしたいのは、『短所も見方を変えれば長所』という事です。

 

自分に自信が持てない、劣等感が消えない、という考えの根本にはコンプレックスと感じている要素がある事と思います。

ですが、コンプレックスも着眼点を変える事で自分を成長させることが出来るんです。

まとめると以下の通りです。

 

コンプレックス 成長できる要素 次のアクション

授業に追いつけないから

志望校に受からないだろう

○○大学に受かるためには

この教科を特に挽回しよう

・先生や友人に聞く

・勉強法について調べる

他の人と比べて

自分は劣っている

自分よりもこの人は

○○が得意だ

やり方、注意しているポイントを

聞いて実践する

同じミスばかり繰り返す

自分は本当にダメだ

ここ以外はミスなく出来ている

人に教えたりできる

・どんな状況でミスするのか?

・ミスした時の共通点は?

 

この事から、苦手なところやうまくいかないところも、伸びしろや取り組み方への改善に早変わり。

過去を気にする自分と決別する覚悟が、さらにあなたを成長させてくれます。

 

まとめ

 

とはいえ、人によっては、厳しい意見ととらえてしまう人がいるでしょう。

ですが、コンプレックスは言い方を変えれば個性であり、磨くことで『オリジナリティ』という武器に変えることが出来ます。

 

是非、自分の持っている材料を磨いて、『自分だけの武器』を見つけてください。

行動に移す前に、『目的』について意識を向けてみると、何を考えてあなたが動こうとしているのかが理解できるようになってきます。

 

実践の価値ある考え方ですので、ぜひ参考にしてみてください。

当ブログでは、これからの自分のレベルアップに役立つ情報を発信していますので、また別な記事でお会いしましょう。

 

ソレデハ、マタ。

 

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